『いくお〜る』誌上の「図書紹介」がウェブにも登場しました! ここでは聴覚障害関連の書籍をご案内しております。

日本語字幕付きのDVD(ビデオ)、聴覚障害者役が出ている作品も少しずつご紹介します。

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BOOK

4月号(No.78)掲載

2月号(No.77)掲載

10月号(No.75)掲載

8月号(No.74)掲載

6月号(No.73)掲載

4月号(No.72)掲載

2月号(No.71)掲載

12月号(No.70)掲載

10月号(No.69)掲載

8月号(No.68)掲載

6月号(No.67)掲載

DVD

ろう者役のある作品

日本語字幕付き作品

 2007年4月号(No.72)掲載
拝啓 病院の皆様 拝啓 病院の皆様
中園秀喜/著 278頁 現代書館 2,100円

 株式会社ワールドパイオニア社長で、『いくお〜る』編集人の一人でもある中園秀喜氏が、06年5月に前立腺がん手術で入院。その経験から、病院側に求める内容をまとめたもの。約4分の1が入院していた間の体験談。聴こえない立場で、視覚情報の有無、医療機関の対応を詳細にチェックしている。
 他に聴覚障害者がどんなところで困っているのか、医療機関や従事者が、聴覚障害者についてどんな誤解を持っているのかをまとめ、改善方法などを提言している。同じ聴覚障害の立場では「よくぞ書いてくれました」という快(怪?)著だ。(O)

アフリカのろう者と手話の歴史 アフリカのろう者と手話の歴史
亀井伸孝/著 254頁 明石書房 2,940円

 アフリカのろう者と手話言語の歴史をテーマにした、日本で初めての貴重な書籍。著者の調査研究による労作だ。アフリカのろう者という言葉から連想されるイメージからかけ離れた、ダイナミックな歴史は驚きだ。
 特にアフリカろう教育の父と呼ばれるA・J・フォスターの業績の紹介にかなりの頁を割いている。氏は1957年から31年間、アフリカ13カ国に31のろう学校を設立するなど活躍。87年事故死後も、今なお尊敬を集めているという。彼らの成し遂げたのは、まさしくろう教育史上、世界最大級の大事業ではないだろうか。(O)

サイボーグとして生きる サイボーグとして生きる
マイケル・コロスト/著 椿正晴/訳
 302頁 ソフトバンククリエイティブ 1,890円

 「サイボーグ」と「聴覚再起動」の二つの言葉が私の好奇心をくすぐった。サイボーグという言葉から連想するのは、昔読んだ石ノ森章太郎のマンガ「サイボーグ009」。そんな先入観があって読んでみたが、意外性のあるストーリーで、読み応えがあった。完全に失聴した難聴青年が人工内耳で音の世界を取り戻すまでの過程がコミカルに書かれている。人工内耳をつけてのベッドシーンも滑稽で笑えた。だが、ここまでくるのに並々ならぬ苦悩があったことが伺える。人工内耳に関する知識も織り交ぜながら読めるようになっている。(M)

感じるプレゼン 感じるプレゼン
イソムラアユム/著 182頁 UDジャパン 1,575円

 プレゼンの機会の多い著者。ある日、聞こえない人のいる場で「手話通訳がなくても伝わると思います」と自信を持って始めたプレゼンが大失敗!文章が多い、もぞもぞ聞き取れない、こちらを見て話してほしい…など。筆者はこれまでのプレゼンも、きっときちんと伝わっていなかったのだ、と気づく。
 本書は五感を意識したプレゼンの方法を視覚的に表現。さらっと読めて楽しい!プレゼンの会場で、視覚障害・聴覚障害・高齢者等の聴衆の反応が、写真とコメント付きで表示され、それぞれの立場、抱える問題等が大変分かりやすい好著。(O)

新しい手話2007 新しい手話2007
(財)全日本ろうあ連盟/日本手話研究所
 103頁 (財)全日本ろうあ連盟出版局 800円

 ダイエット、メタボリックシンドローム、ニート…新しく増える日本語は、年間2000語を超えるという。国内の手話研究をリードしている日本手話研究所では、必要に迫られて創作した手話単語を04年から「新しい手話」としてまとめており、今回4冊目となった。
 本書は見出し語数151。それぞれの単語に、おなじみの佐野芳朗氏のイラストで、動きがわかりやすく示されている。パソコンなどでの情報通信環境の進展を反映してか、アクセス、検索、ブロードバンドなどのIT用語の章もある。手話関係者・当事者必携だ。(O)

実用手話単語集 『新・手話教室 入門』対応
実用手話単語集
単語集編集委員会/編 160頁
 (財)全日本ろうあ連盟出版局 1,900円

 全国手話研修センター発行の「新・手話教室 入門」を使用して学ぶ方たちの語彙学習を支援する本。手話単語は手の位置、手の動き、手の形、掌の向きの4つの要素が重要。本書はこの点に着目して手話単語を配列し、それぞれの意味を表す日本語を記載する方法をとっているのが斬新だ。巻末の日本語索引から手話単語を調べることもできるのが便利だ。手話表現のイラストは赤黒の2色で見やすく掲載。開いたまま学習するのに便利なA4版のテキスト。索引見出し語数838。語彙によって使い分けや異なる表現がある場合の参考例示も多い。(O)

聴覚・言語障害者とコミュニケーション 聴覚・言語障害者とコミュニケーション
全国手話通訳問題研究会/編 214頁
 (財)全日本ろうあ連盟出版局 2,310円

 「形態別介護技術『聴覚及び言語障害の介護』テキスト」と副題がある通り、介護福祉士をめざす人向けの書。だが当事者、聴覚障害者にかかわる専門家の視点で構成され、文章の端々から、聴覚障害者について多くの人に知ってほしい、一緒に考えてほしい、という願いが感じられてくる。大変読みやすい。
 唯一テキストらしいところは「考えてみましょう」という振り返りを促す文章が入っているところか。特にろう者について頁を重点的に割いている。現在通訳活動をされている方、これから手話を学んでみたい方の参考用にお勧めの書。(MI)

きこえにくいお子さんのために… きこえにくいお子さんのために…
全国早期支援研究協議会/編 128頁
 全国早期支援研究協議会 800円

 「きこえにくいってどんなこと?」そんな疑問を持つ、軽度・中等度難聴児を育てるお母さんと家族の方へ向けて書かれた本。内容はきこえにくい本人たちや、きこえにくい子を育てた親からのメッセージ、親からの様々な質問に専門の先生が答えるQ&Aなど。この本を読めば、難聴の診断を受けた子を持つ親も元気になることだろう。当事者が執筆したことが、この本の元気の元になっている。聴覚障害サポートハンドブックシリーズの一冊。(MI)

【申込先】

全国早期支援研究協議会

FAX: 03-5397-6562

E-mail:
soukisien@yahoo.co.jp

あみーご×あみーが 2 あみーご×あみーが 2
瀬口たかひろ/著 225頁
 スクウェア・エニックス 530円

 ろう学校から博多の森高校に転校してきた女の子、犬丸りるかが主役。問題児だらけでバラバラのサッカー部で、ずば抜けたテクニックでみんなの気持ちを一つにし、全国大会出場へと引っ張っていく荒唐無稽なコミック。今回完結編だが、だんだん周囲のキャラのおバカなエッチさが過激になってきた。コミュニケーションが必要なプレーで聞こえの問題を露呈するなど、試練もあるが、乗り越えていくのは少年マンガのお約束。ただりるかの話す日本語が変。著者は聴覚障害者の話し方について、ある種の先入観があるようだが、この点はいただけない。(O)

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