『いくお〜る』誌上の「図書紹介」がウェブにも登場しました! ここでは聴覚障害関連の書籍をご案内しております。

日本語字幕付きのDVD(ビデオ)、聴覚障害者役が出ている作品も少しずつご紹介します。

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BOOK

4月号(No.78)掲載

2月号(No.77)掲載

10月号(No.75)掲載

8月号(No.74)掲載

6月号(No.73)掲載

4月号(No.72)掲載

2月号(No.71)掲載

12月号(No.70)掲載

10月号(No.69)掲載

8月号(No.68)掲載

6月号(No.67)掲載

DVD

ろう者役のある作品

日本語字幕付き作品

 12月号(No.70)掲載
累犯障害者 累犯障害者
山本譲司/著 238頁 新潮社 1,470円

秘書給与詐取で服役した元国会議員が、刑務所で出会った障害を持つ受刑者の「これまで生きてきたなかで、ここが一番暮らしやすかった」という言葉に衝撃を受け著したノンフィクション。障害のある受刑者にとって「獄」なのは刑務所よりも、むしろ塀の外の社会のほうではないだろうか。罪を犯す障害者をタブー視するマスコミや福祉関係者のみならず、多くの方に読んでもらいたい問題作。
「ろうあ者だけの暴力団」「障害者一家による障害者の監禁致死事件」など、聴覚障害者が関わっている事件が多いことに慄然とする。(MI)

静かなるホイッスル 静かなるホイッスル
柴谷晋/著 250頁 新潮社 1,575円

デフラグビー(聴覚障害者ラグビー)の10年の軌跡を追ったノンフィクション。著者自身、デフラグビーに参加しているラガーマン。個々のラグビーとの関わりを描き出しながら、ろう者、難聴者と聴者の立場の違いをどう越えてきたか、どう結実してきたのかドラマチックな展開が描かれている。ろう、難聴者団体はここには出てこない。日本デフラグビーの生みの親が聴者であったり、ろう者が日本ラグビー協会から特別支援を取り付けたり、一流のラグビー選手が手弁当で指導するなど、驚くことばかりだ。それがラグビーの魅力なのか。(Y)

レインツリーの国 レインツリーの国
有川浩/著 203頁 新潮社 1,260円

新感覚のラブストーリー。
伸行は共通の本の想い出を持つ「ひとみ」とネット上で出会い、急速に気持ちが接近。会ってほしいと懇願するが、ひとみはなかなかリアルでは会おうとはしない。会えない理由があったのだ。理由は読んでのお楽しみ、ということで。
デートで売り場の店員に話しかけられるのが怖かったり、互いに気遣いがかみあわず怒りだしたり、聞こえにくい私たちの日頃経験している場面が出てくる。私たちには、読後さわやか、とはいかないかもしれないが、「これ、私のこと?」と共感する読者も多いはずだ。(O)

図書館内乱 図書館内乱
有川浩/著 355頁 メディアワークス 1,680円

近未来の図書館を舞台に繰り広げられる荒唐無稽なストーリー。本書のゲストキャラに両耳突発性難聴で失聴した高校二年の少女が登場。図書館から「レインツリーの国」を借りたことが、事件の発端になる。会話体でテンポよく読みやすい。奇抜な発想なので、読み手を選ぶかも。編集子は読了後、頭の中で登場人物が話しかけてくるので困っている。
著者の夫が二回突発性難聴になったことをきっかけに、知らない人に病気や中途失聴者のことを伝えたいという動機で書かれたそうだ。難聴者団体も作成に協力した本。オススメ。(O)

五十音で引ける手話単語集 五十音で引ける手話単語集
南瑠霞/著 527頁 日本文芸社 2,205円

2500語の手話単語が納められた手話単語集は趣が異なっていた。ろう者の言葉「日本手話」で編纂しており、見やすくわかりやすいレイアウトになっていた。しかも、写真と解説文だけではわかりにくい単語にはQRコードがついており、携帯電話にバーコードリーダーがあれば、それを読み取ってインターネットに接続して、動画が見られるようになっていた。ノーマルとスローの再生スピードがあり、細かな表現が確認できる。しかも巻末には「ろう者の手話」が70例紹介されており、全てが動画で確認できる。画期的なことだ。次は文例集の発行を期待している。(M)

こんにちは 手話えほん [1] こんにちは
こなかむらなおこ/文 おてもりのぶお/絵
47頁 アイ企画 1,575円

イラストを見ながら手話を学べる絵本『手話えほん』の第一弾。子どもの目をひく楽しい、可愛らしいイラストが、ページいっぱいに描かれている。掲載されている手話単語は、日常会話や身近にある物の名前など、覚えやすい言葉ばかり。手の動き・表現方法を説明した解説書が添付されているので、初心者でも安心。オリジナルの手話ソングも掲載されている。
手話の初心者、親子で楽しむ読み物としてはもちろん、レクリエーション、手話指導などとしても活用できそうだ。みんなで楽しみながら手話に取り組むことができる。(K)

特別支援教育 子どもの未来を拓く 特別支援教育 子どもの未来を拓く
鈴木陽子/著 169頁 星の環会 2,100円

「もし、ご自分の最愛のお子さんの発達が気になるようでしたら…」と、子育て中の親御さんたちに向けて書かれている。東京教育大学(現筑波大学)附属聾学校教諭であった著者の出会いと体験談などを通して、多くの発達障害児者等の例が紹介されている。
07年4月から始まる、障害別を超えた「特別支援教育」をもうひとつのキーワードに、設立間もない文部科学省・特別支援教育課がどんな支援をしていけるのか、見守っていきたいという思いも込められている。実際の教育の問題点などには、あまり踏み込まれていない。(K)

手話通訳技術 基礎講座シリーズ8 手話通訳技術 基礎講座シリーズ8
東京手話通訳等派遣センター/発行 94頁 500円

東京手話通訳等派遣センターが、手話関係者の学習のために毎年行っている「手話通訳技術基礎講座」の講義録。聞こえない、聞こえにくい方々を取り巻く諸問題を取り上げているA5版のブックレット。
8巻目は「憲法を考える」西田美樹氏、「戦争・貧困」郡山総一郎氏の講演を掲載。特に前者は、憲法の内容が私たちの活動と密接に結びついていることを実感。もっと詳細を知りたいところだ。(O)

【申込先】
東京手話通訳等派遣センター
電話:
03-3352-3335
FAX:
03-3354-6868
手話通訳技術 基礎講座シリーズ9 手話通訳技術 基礎講座シリーズ9
東京手話通訳等派遣センター/発行 99頁 500円

「手話通訳技術基礎講座」の講義録をまとめたブックレットの9巻目。「憲法を考える」杉井静子氏、「『障害者自立支援法』以降を考える」金政玉氏の講演内容を掲載。
憲法公布から60年経った今、改憲が盛んに叫ばれているが、解釈を受け止めるのが難しい。自立支援法も然りだ。原則1割の「応益負担」が手話通訳派遣事業に悪影響を及ぼす事例が発生したことは記憶に新しい。我々の将来は明るいのか?(M)

【申込先】
東京手話通訳等派遣センター
電話:
03-3352-3335
FAX:
03-3354-6868
権利擁護の要約筆記をめざして 講義録 権利擁護の要約筆記をめざして 講義録
全難聴/編 113頁 全難聴 1,000円

自立支援法の成立を機に、要約筆記者にも利用する当事者側にも大きな意識の変化を迫られている。要約筆記が通訳であること、難聴者自身に何が求められているのかを認識するため、06年8月に全難聴が研修を実施した。本書はその講義録。
数年に渡る検討の結果、要約筆記には専門的な支援技術が必要なこと、今後技術を身につけた要約筆記者を養成する必要があることの共通理解が得られてきたが、取り組みはまだ始まったばかりだ。送料無料。(O)

【問い合わせ先】
全難聴事務局
FAX:
03-3354-0046
Eメール:
zennancho@zennancho.or.jp
花守りのひと 落穂集 花守りのひと 落穂集
まつえ女性史を学ぶ会/編 32頁
まつえ女性史を学ぶ会 非売品

03年発行の「花守りのひと 盲ろう児の未来を拓いた福田与志」の発行後、判明した事柄をまとめたもの。1905年(明治38)、33歳の若さで松江私立盲唖学校を創立、40歳で死ぬまでその生涯を障害児教育に捧げた福田与志。日本で唯一、個人で盲唖学校を創立、発展させた女性だ。全日本ろうあ連盟初代連盟長の藤本敏文氏の恩師であり、盲唖学校在勤時の上司でもあったという。講演記録がわかりやすい。送料180円。(O)

【問い合わせ先】
まつえ女性史を学ぶ会
FAX:
0852-21-4761
(電話共・島村様方)
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